定期的な水道管(排水管)の洗浄が必要な理由
組合などにより管理されているマンションでは、専門業者が定期的に高圧洗浄機で排水管の洗浄を行っています。
しかし、一戸建ての持ち家では自身で管理・手配しなければならず、つまりなどが発生してから慌てるケースが多く見受けられます。
どんなに気を付けて生活していても、排水口には「本来流してはいけないもの」が流れていきます。
キッチンであれば鍋やお皿に付着した油脂や食材カス、浴室や洗面所であれば毛髪などの水に溶けないもの。
さらには石鹸のカスや洗剤カスも、排水口から流れていくと水道管の中でヘドロのような形状になってしまいます。
それらが水道管の内側に付着して蓄積されていくと、内部で雑菌が繁殖して悪臭を放ったり、管内をふさいでつまりを引き起こしたりするのです。
そういったトラブルを防ぐためには、定期的な水道管の洗浄が欠かせないのです。
飲食店では数ヶ月ごとに業者が入って高圧洗浄機により洗浄するのが一般的です。
マンションでも、年に1〜2回程度の定期清掃が行われているはずです。
一般的に水道管の洗浄を行う必要があるのは、「雑排水管」と呼ばれる排水管です。
トイレの排水管は「汚水管」と呼ばれる太い管で、汚れが管に付着することはあまりなく、定期的な洗浄は行いません。
義務ではない管洗浄を行うのは必要性が高いから
トラブルを防ぐために本来は定期的な洗浄が望ましい排水管。
水道業者による排水管の洗浄が必要なタイミングは、下記の通りです。
- 5年以上の間、一度も洗浄していない
- 排水の流れが悪くなったり、逆流したりする
- 水を流す時や水を流した後にゴポゴポと異音がする
- 排水マスの周囲に汚水があふれる時がある
排水は雨水・汚水・雑排水に分別され、トイレ(汚水)を除く生活排水を流す配管を、高圧洗浄の機械などで清掃する作業を、雑排水管清掃と呼びます。
マンションでおこなわれる排水管清掃は法的点検ではありませんが、「排水管の詰まり」や「悪臭」などのトラブルを防止するために定期的な雑排水管の清掃をおこなう必要があります。
また、排水管清掃は住戸内への立ち入りが必須となるため各居住者による協力が欠かせません。
清掃業者が居住者が不在のまま各住戸に立入ることはできません。また管理会社も各部屋の鍵を預かることは原則としてありません。部屋内の「台所」や「浴室」の排水管の清掃作業をおこなうためには、居住者による在宅が必要になります。
「排水口」と「排水溝」の違い
「排水口」と「排水溝」を混同し、誤用している記事が多く見受けられます。
「排水口」の意味は、排水が流れ込んでいく排水パイプの入り口。
排水の通り道となっている配管を排水管と呼びます。
一方「排水溝」は、屋外に設置された溝型の排水経路です。金属製の格子状の蓋などで塞がれていることが多く、いわゆる「ドブ」と呼ばれているものが「排水溝」です。
「排水管高圧洗浄」の必要性
配管内部の洗浄は業者に依頼が必要です。
定期的に排水管高圧洗浄することで、悪臭や害虫をシャットアウトできます。
一般家庭、商業施設、工場、公共施設等、水道がある建築物には、ほぼ排水設備が付いており排水管がつながっています。
排水管の種類は大きく分けて、2つに分類されます。
1つ目は、キッチンの排水やお風呂場、洗面化粧台の排水です。
業界では、これらをまとめて雑排水といいます。
2つ目は、トイレの排水です。これは汚水排水といいます。
排水管は、もちろん普通の水道水を流すわけではありません。
キッチンから流れる油成分混じりの排水、お風呂場からも身体についている皮脂成分や、シャンプーなどの化学薬品成分、トイレの場合は汚物の成分と共に流れる排水など…。
その成分を放置しておくと分厚い塊が配管の内部に付着し、次の3つのような事態を引き起こします。
- 配管の内部に分厚い塊が付くと排水の流れが悪くなる
- 配管の内部に分厚い塊が付くと悪臭の原因になる
- 配管の内部に分厚い塊が付くと害獣や害虫がすみつく
これらの症状を防ぐためにも、定期的に配管洗浄するのが望ましいといえます。
排水管高圧洗浄は業者に
配管は、自分でできる範囲の日頃の手入れをしつつ、定期的に業者に洗浄を依頼する必要があります。
業者を選ぶ時は、チラシなどで料金の安さだけに飛びつくと、かえって高額な料金がかかってしまう場合があるので注意しましょう!
基本料金の安さだけにだまされないように十分気を付けて、信頼できる業者を選んで下さい。
まとめ
- 排水管高圧洗浄は、水の流れを良くしたり、悪臭や害虫発生の予防の観点からも大切な作業です。
- 配管内部の汚れは、軽度なら市販のパイプクリーナー等を使ってある程度落とせる。
- 排水管高圧洗浄を業者に依頼する際、基本料金があまりにも安い場合、ほぼ例外なく追加料金が高いので注意しましょう!